2016年02月14日

週刊CAMBIO NO.1162

きさらぎセール10%OFF 13(土)・14(日)・15(月)
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というワケで、来週末の3日間は「きさらぎセール」でございます。お店の中の商品(お米や本器などを除いて)ほとんどが10%OFF。そうしょっちゅうやっていることではございませんので、大きなチャンスですよ。新しい商品もいろいろ出てきましたし。
日取りを決め、コピーを考えるときに頭に上ったのは2年前の大雪でした。あの時もちょうど日曜日に、伊那の「プチマルシェ」をお招きして2階で食事会の企画がありました。予報をじっくり見て早々と金曜にキャンセルしたのですが、大雪で文字通りにぶっ潰されましたから。
そこで今回は「寒サニマケズ、雪ニモマケズ」のセールです。どんな天気でもやるんだかんね。来てちょうだい!  

信州新町産 信級玄米珈琲 ほっこりいい香り
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相次いで地元の新商品をご紹介します。現在は長野市になった信州新町の山あいにある信級で、炭を焼いて暮らしている植野さんが、自分で育てた玄米を炭焼きの余熱で焙煎した玄米珈琲。ほっこりとした香りの玄米珈琲は、ほのかにお米の香りを残しつつ、その名の通りに珈琲のような深い香りがあります。珈琲カップで飲んでも不満はなく、お茶のように湯呑みで飲んでもまた美味しい。カラダを温めてくれる上にノンカフェインだから、誰でもいつでも飲める。

炭焼き窯の余熱という遠赤外線の中で焙煎するので、コクや香りが引き立つのでしょう。炭焼きの木を切ることで地域の山を保ち、そこから流れ出る水で米を育て、焼いた炭の一部を田んぼに戻して循環を図る。その一端で生まれてきたのがこの玄米珈琲。粒状の急須の浅煎りと、粉末のドリップの深煎りがあります。お茶のように飲むなら浅煎り、コーヒーのように飲むなら深煎り。深煎りはペーパーフィルターで淹れます。店頭に試飲を出しますので、まずは味わってみてください。
★急須の浅煎り 50g500円 120g1000円 
★ドリップの深煎り 40g500円 100g1000円


由美子と千恵 ふたりの器 新作になりました
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高橋由美子さんと小池千恵さんの器。相次いで新作がやってきました。エネルギーにあふれた由美子さんの作品と、繊細な色遣いと重ね生地の縞々が特徴の千恵さんの作品。作風は違うけれど、同じ場所に並んでいて違和感がないのは、どこか通底するものを持っているんでしょうね。
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陶芸って怖いなあと思うのは、作品に作り手が表れてしまうこと。人間ですからその時によっていろいろな「今」があって、決していつも同じではない。それを見せることを厭わないのが陶芸家という生き方なのでしょうが、今度のふたりの器は雰囲気がどこかどっしりとしていて、揺らぎを感じない。安定してます。

由美子さんはこのほど茅野市湖東にギャラリーをオープンしました。金継ぎ教室なども始まります。http://alices77.wix.com/takahashi 伊那市西町の古い事務所をリノベした千恵さんのスタジオには、多肉植物もいろいろ。向かいがチプカとプクチカ、並びにはカフェもある最近注目の通りです。http://haluhi.petit.cc/ お出かけください。

3月のワークショップ ジビエ講座のご案内
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3月のワークショップのご案内です。すでにお知らせしましたように、3月はジビエ。鹿肉と小麦粉、野菜というすべての材料をを県内産食材で、伊那名物「ローメン」を作ろうという講座。
全国各県の郷土食を月替わりで提供する渋谷ヒカリエのd47食堂では、今週から長野定食としてこのざんざ亭プロデュース「鹿ローメン定食」が供されて人気を博してます。煌びやかな渋谷の街を見下ろしながら「鹿ローメン」を食べて、伊那の山里に思いをはせる人がたくさんいる・・・ってすごいことです。
伊那産の小麦粉「ハナマンテン」で麺を打ち、鹿の骨でスープをとり、鹿肉と地元産野菜でローメンに仕上げる、地域にこだわった食の講座。メール、メッセンジャーでも参加のお申込みを承ります。ぜひお出かけください。


研ぎ玄のコラム 切れてこそ NO.358  「キレイ」でこそ (15−6)
 以前、カンビオ店頭に於いて「ドラム缶で焼くパンの実演」があった。当日は風向きにも恵まれて、店内に煙が充満するようなこともなく御近所からのクレームも無かったようなので、ほっとしたのを覚えている。と言うくらい「もくもく(感じ方には個人差があるけれど)」と煙が排出されていたのだった。最近は都会でも薪をくべる窯で「ピザ(というよりはピッツァと言った方が良いかも)」を焼く店が増えているけれど、排煙でクレーム騒ぎになったと言う話は聞かない。映像で確認する限り窯の中に煙が充満している様子もなく、燃焼の条件を整えて薪を燃やしているように見える。そう、通常は煙の量と燃焼効率は反比例するものだから、薪をキレイに燃やすのは各自の能力次第(器具の差を見分けるのも能力の内)という事になってしまう。「誰が燃やしても同じ」にはならないからこそ楽しいとも言えるのだけれど・・・。
 木工をしていた経験から「木の乾燥」には少しうるさい。あのドラム缶にくべられた薪も、もう少し乾燥が行き届いていれば煙の量も少なかった筈だけれど、それはそれ、パン屋さんの方針で「煙」を使う必要が有る筈だから過疎地で燃やす事に、意義を唱えるつもりはない。ただ、住宅地や商業地で大量の煙は吐かないで欲しいだけのことだ。あの日もドラム缶の前を足早に通り過ぎていた人(勿論、楽しむ人や無関心な人もいた)が目に付いたから、きっと快く思わない人だっていた筈だ。単純な道具や器具ほど使い手に依って「結果」に大きな差が出てしまうものだけれど、結果の検証(なぜ?)を放棄してしまえば、能力は向上しない。自然と付き合うのは良いけれど「自己の能力」を自然に見合ったものにしていく努力は欠かせないものなのです。

CAMBIO店主のコラム 雑言 NO.1162
私たちは今の家に住むようになってから22年間、ずっと薪ストーブを使ってきた。最初は伊那の技術専門校の溶接科で実習として作ってもらったストーブを使っていたが、あまりに簡素な作りだった上に煙突の構造がちゃちで火事になりかけた。そこで大枚をはたいて米国製の鋳物ストーブに買い替え、煙突もしっかりストーブ仕様に作り直してもらった。餅は餅屋じゃないけれど、そのころはストーブの周辺工事を、あまりストーブの経験がない大工に任せると危なかったのだ。今は施工例が増えたので大丈夫だろうけれど◆冬に薪ストーブで暖まるために、毎年秋になると薪の確保に余念がなかった。20年前には白州にあるサントリーの工場からウイスキーの樽が、コンテナ一杯2000円というメチャ安で手に入った。それがいつの間にか家具に化けるようになって手に入らなくなり、いろいろな伝手を頼ってあちこちから分けてもらってきた。アカシア、桜、白樺、楡、栗などの広葉樹が主で、いろいろ混ざっているので雑木といわれるものを中心に使ってきた。最近は娘の友達のお家から、素晴らしい楢の薪を格安でいただいてきたが、普段はお付き合いがないのにそんなときだけ「お願いします」というのが申し訳なくて、今年からはもうやめることにした。そして今年からどうするかを迷っていたところに、伊那で赤松の間伐材を利用してブロック状の製品を作って普及させる動きを知った◆薪にするには、木材の目が詰まっていて固くて重い木が良い。単位当たりの重量があるほど燃やした時の熱量も多いからだ。早く育って加工しやすい針葉樹よりも、ゆっくり育って固い広葉樹の方が薪として火が長持ちする。昔からオーク材と呼ばれ、家具に使われる楢はその最たるもので、薪の中でも最も高い値がつく。別荘地に瀟洒なログハウスを建ててカントリーライフを楽しむ方の中には、楢以外は薪じゃないと仰る方もいるそうだ。そんなお家の周囲や八ヶ岳山麓を覆い尽くしている赤松などは、せいぜい焚き付けに使う程度で、わざわざ薪としてお金を出して買うようなものではないと思われている。20年前から比べると飛躍的に薪ストーブを使う家の数は増えてきたいま、そんな薪の事情を知ると、今のように楢や広葉樹ばかりを燃やしていくと薪の需要で新たに木を切ることになりはしないか、という心配がアタマをよぎった。根拠があることではないけれど、今のブームが続くようだとそうなりかねない。そこでもう一つ、赤松の間伐材を利用する動きが伊那にあることを思いだした◆三峰川の橋のたもとに森林組合があって、そこで秋になると薪のアウトレットセールがある。そこで雑木の薪をオーダーで作ってもらったことがあったが、その隣に赤松ばかりを並べた薪の土場があった。試しに値段を尋ねると赤松の薪がパレット1杯6000円だったが、広葉樹の雑木に比べれば何もわざわざ買うほどのものだとは思えなかった。最近になって、なぜそこの会社が赤松を薪として流通させているかという理由を知って、興味を持った。家の近くの地区でも赤松の間伐材をその会社に売って、山林の維持をしているという。地域の山を維持するために赤松の間伐材を利用していくのなら、ストーブで使う薪の種類などにこだわるよりも、密植で間伐しなくてはならないのに経済的に成り立たないためにそれが進まない赤松を積極的に使った方がよいのではないか、と思えるようになってきた。ファッションのように薪ストーブを使うのではなく、薪を地域の循環資源だと考えれば、1本当たりの熱量だの火持ちよりも地元の赤松を薪として利用する方が、ずっと価値が高いように思えてきたのだ◆そこでその会社の薪を使ってみようかと調べてみたら、自宅に専用のラックを置いて、配達員が定期的に見回って使った分を補充していくというシステムだった。最近は仕事の量が増えつつある一方で、カラダは歳をとりつつあることを実感している。日常にさし触るような無理なことは、できるだけ避けるようにしていこうと思っているところでもあった。だから、そのシステムは結構ありがたいかも、と思って申し込んでみた。ところが思ってもいなかったおまけがついてくることになって、面食らっている。それも地域資源の一つといえないことはないのだけれど。
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2016年02月07日

週刊CAMBIO NO.1161

3月27日(日)のワークショップはジビエだぁ
2月の味噌仕込み会も満席となり、調子こいた店主は次の企画へと先走ってます。ずっと温めてきた企画が、今回は本当に実現しそうになってきましたぜ。伊那の鹿料理人はせやんこと長谷部晃さんが登場。この人のパワーをいつかCAMBIOでも炸裂させてみたいと思ってました。
3月のワークショップはジビエだぁ。
2月は第2週から、渋谷のヒカリエd47食堂で長野定食鹿ローメンを提供するはせやん。次の企画として「伊那谷地域食ローメンを長野県完全地産で作るワークショップ」に挑戦。麺作りを地元産の粉でイチからやって、鹿の骨で出汁とって鹿肉と冬の野菜でローメンを作ります。完全地産地域食を作って色々考える会です。誰もやったことのないことに挑戦するところが、この人の魅力。
予定は3月27日(日)13:00〜 会場はCAMBIO 2階PLAZA
そのほか細かいことは追ってお知らせします。
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蓮根の粉コーレン、咳が出る時の緩やかな民間療法
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風邪が流行ってますね。マスクをつけて咳をしながらお買い物に見える方も多くなりました。幸い、八百屋の店主は昔から風邪を引かないと言われる類ですので、レジの前で咳をされても全然平気です。実際に数年は風邪をひいてないし。
昔から咳が出るときには、レンコンをおろして葛湯で溶いて飲むと良い、と言われてきました。代々伝わる民間療法です。レンコンは特に節の部分が良いとも言われます。咳がピタリと止むわけではありませんが、ゆるゆるとじんわりと治まっていくことでしょう。
そのレンコン療法にすぐに使えるよう、節を含めたレンコンを粉にしたのがコーレン(50g 600円)。最近動きが早いですね。小さなお子さんのために買って行かれる方も多くなり、レンコン療法は結構周知されているようです。薬を飲んでピタリと咳が止めばうれしいけど、ちょっと怖いもんね。切った米飴にレンコンの粉や生姜の粉をまぶした蓮根生姜飴(100g 277円)も。

三年番茶とほうじ茶はみんなが飲めるお茶なんです
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レジでお伺いするお問い合わせの中で、昔から一番多いのがこの三年番茶とほうじ茶についての違いです。新芽を摘んで作る緑茶とは違い、三年番茶とは芽を吹いて三年経った葉や茎を使ったほうじ茶なんです。急須でお湯を注ぐだけでは出にくいので、土瓶で煮出して飲みます。食養生のためにカラダを温めるお茶として、長く飲み継がれてきました。梅干と生姜を三年番茶で解いて、醤油を少し垂らして飲む梅しょう番茶もよく知られていますね。
右の有機ほうじ茶は、新芽を使ったほうじ茶。お茶屋さんの店先で、いい香りを立てながら焙じられているあのお茶です。こちらは急須でよく出る上に飲みやすいので人気。三年番茶もほうじ茶も渋みや苦みがなくてカフェインも少ないので、赤ちゃんや妊婦さん、カフェインを避けている方にもお勧めできるお茶なのですよ。有機熟成三年番茶 120g480円 600g2150円 無双番茶 180g430円 450g900円 有機ほうじ茶 180g540円

八ヶ岳の向こう 佐久穂町のらくら農場の野菜スープ 
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縁あって、八ヶ岳の向こう側の農場とお付き合いが始まりました。佐久穂町の「のらくら農場」。まずは写真のスープが、今週後半あたりから並び始めます。野菜の旨味と香りを生かし、牛乳と生クリームでコクを出したクリームスープ。玄米の粒々入り。
農場主の萩原さんは、話しているだけで情熱がビシビシと伝わってくるアツい人。自ら土壌分析をして土の状態を見える化し、スタッフと共有。作物が示す微量要素の欠乏などの予兆も共有することで、スタッフと誰もが収穫の際に予兆をキャッチして対策を打つ。スタッフの就業時間は通年で朝7時から夕6時まで。などと、人を雇い、人と仕事をするためのシステムが構築されている場。
これはなかなか絵に描いても、実践するのは難しい。このスープも、農作業のできない冬場の仕事のひとつとして作り、スタッフが営業をかけることで販路を拡大していくアイテム。その一環でCAMBIOにもお話があった、という出会い。まずはスープをご賞味くださいませ。
のらくら農場 濃厚じゃが芋と玄米のスープ 香り豊かなにんじんと玄米のスープ 熟成かぼちゃと玄米のスープ 1食(150g)350円

研ぎ玄のコラム 切れてこそ NO.357 「キレイ」でこそ (15−5)
 木を燃やすと煙や臭いが出てしまう。焚き火のように木に火を付けて燃やすだけでは燃焼効率や排気がとてつもなく悪い。という事で「薪ストーブ」が登場したのだろうけれど「ストーブは設置したけれ、諸問題に悩まされた」という話を聞く。そもそも、薪ストーブは傍に薪が存在するような場所、即ち住宅地としては開かれていない「過疎」な地域で使用する暖房器具だと思われる。けれども「憧れ」だけで設置した挙句、排煙で近隣とトラブルになったりする。それが排煙の規制が明確化されている国で製造された製品でさえ起こるのだから、全く規制が無い極東の国で製造されたものを使ったりしようものならば、確実に問題が起きる。まあ「焚き火」のような一過性のものだって我慢の限界を超えてしまうことすらあるのに、冬場になると四六時中「排煙を浴びせかけられる立場」に置かれたらたまったものではないだろう。
 薪といっても素材は千差万別だから、燃え方が同一にはならない。大まかにいえば「針葉樹」と「広葉樹」では燃え方が違うし、大きさでもそれぞれ変わる。その上、乾燥(木材の乾燥とは、単純に水分量だけではありません。ご存知ですか?)の状況でも燃焼に差が出てしまう。こんな不揃いな素材を単純な機構の「薪ストーブ(しかも、煙突掃除が不十分な)」で燃やしてしまえば、当然不純物が二酸化炭素と共に排出され、燃焼不十分で一酸化炭素の量も増える筈。CO2の排出基準では木を燃やしてもカウントされないことになっているけれど、化石燃料同様に燃やせば炭素が空気中に放出されるだけではなくて、排気の管理が不十分だとPM2.5も出てしまう。「嫌煙権」がタバコ対象の言葉ではなくなる時代は、すぐそこに来ている。かも。

CAMBIO店主のコラム 雑言 NO.1161
店の大家さんが亡くなった。83歳。大雨が降る中で本葬があって、途中で雪に変わりはしないかとひやひやしながら参列してきた。ただの店子だから、本葬もお焼香だけで済ませるだけで十分にお義理は成り立つのだけれど、通夜にも納棺にものこのこと出て行った上に、本葬も初七日もじっくりとお経を聞かせていただいた。終わってから週一度の配達兼集荷の旅に出なくてはならなかったので、とにかく天気がどうなるかが気になって仕方がなかった。標高が高いところへ行くので、途中で気温が下がりだしてブラックアイスになったら最悪だ。お斎の席にはおいしそうな料理が並んでいたが、献杯が済むとそそくさと席を立って失礼してきた◆現在の店に移転して10年余りなので、大家さんのことは最晩年の10年間しか知らない。店が移転して間もないころは、2階のスペースを使いきる余力がなかったので、1年ほど遅れて2階を借りることにしていた。趣味が多彩だった大家さんは、今から3年ほど前に亡くなった奥さんとふたりで土をこね、2階を使って陶芸にいそしんでいた。ときどき蕎麦も打っていたようで、何度も打ちたての蕎麦をいただいた。2階で私たちはカフェを展開する予定だったが、様々な事情でとん挫して、数年間は無駄な家賃を払うことになってしまった。幸い1階のショップは順調に売り上げが伸びていたが、移転して3年目にリーマンショックが起き、それを契機に坂道は下りになってしまった◆坂道を転がり始めた店はなかなかその勢いに歯止めがかからず、苦悩の数年間を過ごすことになった。縮小していく時には考え方も縮小してしまうもので、とにかく経費を削って赤字を少しでも食い止めることばかりを考えていた。運転資金に窮して公庫に融資を申請すると断られる始末。全く予想もしていなかった現実に、融資不実行の理由を電話で聞きながら目の前がだんだん暗くなってくる感覚を覚えた。そして暮れも押し詰まった大晦日、毎年恒例にしていた大家さんへみかんをひと箱担いであいさつに行くとき、切羽詰まって家賃を値切ることにした◆薄暗いフェンスの裏を伝って玄関まで歩く間に、どう話をするか考え続けた。ダメだと言われたって、今以上に失うものは何もないのだ。窮鼠猫を噛むに至る前の、追い詰められた鼠を理解してもらうのだ。玄関の呼び出しを押すときに、すでに手のひらに汗をかいていることに気が付いた。気の弱い人間にとって、家賃を値切るというのは心理ハードルが結構高いのだ。例年通りのご挨拶を済ませ、多少の雑談にお愛想を返し、本題を奉る。こんな時は目線を外したら負けるので、じっと目を見据えて「2階の家賃を1年間待ってください」とお願いする。大家さんは雑談の時と同じ柔和な顔のまま、こちらの目の奥を覗くようにじっと見返してくる。一瞬の沈黙。ふくよかな耳をした人だ、長くてふさふさした眉毛だ。人相のひと通りにけち臭さがない顔だ、と顔を見つめながら思った。一瞬なのにどうしようもなく長く感じられる沈黙を経て「・・・いいよ」という言葉が返ってきた◆それからさらに2年、大晦日を迎えるたびに同じように「・・・いいよ」という言葉をもらって、われらが店はいつしか最大の苦境を脱することができた。自分たちに得るものはたくさんあって、大家さんは失うだけの不公平な展開は3年近く続いた。その間、人の足を踏み続けているという忸怩たる思いは消えることがなかったが、その刺したままのとげのような痛みから脱することは、すなわち自分たちの苦境から脱することにもつながった◆2階の家賃を再び払い始めたのは、まだ苦境にあえいでいる最中だった。それでも今までとは違う展開に向かうきっかけになるように、あえて家賃を復活させることにした。そして2階はモノを売る場所としてではなく、コトを楽しむために利用するようになった。まだ決して十分に使い切っているわけではないけれど、とげの傷みから脱するためにもがき続けているうちに、今までとは違う展開が見えてきたのだ◆そんな経緯を含め、大家さんにはひとかたならぬお世話になってきた。ただの店子としてではなく、最後を見送る気持ちが自然と湧いてきたのだ。これからはお世話になってきた人を見送ることが多くなる。襟を正して臨まなくてはならない。
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2016年01月31日

週刊CAMBIO NO.1160

寒さに弱い野菜たち 傷みの見分け方と寝かせ方
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寒いっすね。ついこの間までの暖かさは、どこに行っちゃったんでしょうね。野菜は冷蔵庫にしまうという方が多いようですが、「寒いのイヤ」という野菜たちがいますので、その保存方法をお伝えしましょう。低温なら野菜は喜ぶというものでもなくて、寒いと傷んでしまう連中もいるんです。写真の二つがその代表。5℃を下回ると傷みが発生しやすくなります。
さつま芋はだいたい両端から灰色になって、腐ったようになってしまい、放置すると全身に広がります。傷みを発見するには包丁で両端を切って色を見てください。手触りで柔らかい部分
があれば、そこが傷んでます。灰色になっている部分を切り落とせば食べられますが、やがて他の部分からも傷みが出てくるので、加熱して保存したほうがいいでしょう。
里芋は手触りではわからないので、芽ではない下の部分を少し切ってみます。そこが灰色になっていたら傷みです。赤い点々が見えるものがあります。これも低温障害のひとつで食べる分には問題ありません。里芋は寒さだけでなく乾燥にも弱いので、暖かくて湿度があるところが好きです。
葉物野菜や蔬菜類は冷蔵庫が好きですが、土ものの中には寒さが苦手なものがあるですよ。

もうすぐバレンタイン チョコの新入荷とセール
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バレンタインデーが近づいてきて、チョコの新入荷とセールのお知らせです。チョコチョコと歩いているのは、毎年この時期になると冬眠から目覚めて出てくるてんとう虫チョコレート4匹入りで280円(税別)。ミニマムな義理チョコにはリーズナブルで愛嬌もあってぴったりですね。てんとう虫の下にある有機アガベチョコレートはバレンタイン前のセール。ダークとミルクともに通常740円が650円(税別)。砂糖を使わず、アガベシロップで甘味を付けたフランス製オーガニックチョコ。さらりとした甘さで人気です。

甘酒で温まる 糀のチカラを楽しむ 有機糀承り中
11181892_1032646646794352_3612636022128195239_n.jpgは夏にもオススメしましたが、冬もまた。夏の甘酒は滋養の基として古くから知られていましたが、冬の甘酒もカラダを温める飲み物としてずっと愛されてきました。つまり、いつ飲んでもカラダが喜ぶってことなんですね。寒中に温まるために、おひなさまの飲み物として。立科町酢屋茂さんの玄米甘酒 250g 320円。雑誌のspectatorが発酵を特集するように、いま発酵はトレンドのようです。これをずっと食べてきた人はコレステロールがナンチラカンチラ、というフェチなトレンドではなく、ヘェ〜ッすっごく奥が深くて面白いじゃん、というノリだからこれはどんどんハマってみるのがよろしいか、と。甘酒作りや味噌仕込みに欠かせないのが、こうじ。麹と書くか糀と書くかはその材料によって違いますが、これは米こうじだから糀。味噌仕込み用には、オーダーで有機米から仕込んでくれるやさかのこうじをただいまご注文承り中。米、玄米、麦があります。1kg1350円から。甘酒作りには味噌仕込みほどたくさんの量は必要ないので、乾燥米糀がオススメ。必要な量を戻して使っていけるし、保存がきくのでいつでも使えます。500g1090円
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国産有機大豆と地物大豆 ただいま人気でございます
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大豆の季節でございます。最近、大豆の販売量がどんどん増えていますね。なんで?って、味噌仕込みの季節だからですよ。どうせ仕込むなら、国産の有機大豆で味噌を作りたい、って方が多いんです。嬉しいですね。最近は有機を謳った味噌や醤油も多くなりましたが、CAMBIOが商品を選ぶ基準にしているのは大豆が国産であること。有機であっても外国産の大豆であれば棚には並べません。日本の調味料なんだから、国産の大豆であることがダイズなんです。ん?
でも、大豆って機械化しないと収穫と選別が大変なんです。ある程度の規模がないと作る手間と価格がマッチしない。だから地物の大豆ってのはなかなか貴重品なんですよ。ダイズにしてね。ん?
写真左は青森県産の有機大豆。来週の味噌仕込み会でもこの豆を使います。1kg760円。中と右は原村の豆っ娘が育てた地物大豆。500g648円。豆っ娘の黒豆、青大豆、赤大豆200g417円もあり。
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研ぎ玄のコラム 切れてこそ NO.356 「キレイ」でこそ (15−4)
 最近、経済とか化学の番組や記事に「セルロースナノファイバー」なるものが度々取り上げられている。植物に含まれるセルロースをナノレベルに解きほぐしたものをそう呼んでいるとのことだ。固めて用いれば鉄よりも強く、はるかに軽い物体を製造できるだけではなくて、毒性の面から増粘材としても期待されている素材らしい。
 木工屋だったころ「木屑」や「木っ端」はボイラー用の燃料として処理をしていた(燃やさずに回収するシステムが望まれる)けれど、どんなにキレイな木材でも燃やせば煙と臭いが出る。それでも規制の対象になる窯は定期的に排煙を調べているから、「規制の範囲」を超えればお上から「お叱り」を受ける。ところが個人的に木を燃やし、もくもくと煙を排出してもわが国では公的にとがめられることは無い。とは言っても、近隣住民から訴えがあれば何かと厄介なことになるから、木質系燃料を用いるには周到な準備が必要になる。たとえ近隣から「訴え」がなくても「潜在的な敵対心」は、植え付けられてしまうものだから。先住で「昔から煙を出し続けていたとしても(昔は工場や車の排気は無かったし、燃料の主は木だった)、これからも出し続けて良い」ということにはならない。幸い私の場合「鼻炎持ち」のせいか嗅覚があまり優れていないので、余程の事が無ければ不快にはならない。けれど、洗濯物に臭いが付く程度の煙で悩まされたりするのだから、健全な鼻をお持ちの方々は「スメハラ」に晒され、さぞ暮らしにくい世の中だと思われる。そうそう「臭い」に関して忘れてはならないことがあった。認知症になり始めると、先ず「嗅覚」が衰えるらしいのだ。同時に判断力も低下するから「自己判断」はとても難しそうだけれど・・・。

CAMBIO店主のコラム 雑言 NO.1160
暮れのある日、木曾のSさんから「明さんの和蜜が採れたので、要りますか?」という電話があった。Sさんは工芸作家で、木曾の山中の集落に移住して山暮らしをしながら作品を作っている。その3軒しかない集落の隣家である浅村明さんは、日本ミツバチを飼っていてその蜜が数年ぶりに採れたというのだ。ちょうど暮れも押し詰まっていて、Sさんが山を下りて実家に帰る際に届けてくれるということだった。暮れの書き入れ時でもありすぐにでも欲しかったが、届けてくれるというSさんの申し出をあえてお断りして、年が明けてから自ら木曾まで足を運ぶことにした◆和蜜とは日本ミツバチの蜜のことで、一般に流通している蜂蜜は西洋ミツバチの蜜がほとんどだ。西洋ミツバチに比べて日本ミツバチの蜜は採れる量が少なく、蜂が勝手に分蜂して巣から出てしまったりするので、職業として採蜜をする人は西洋ミツバチを飼う。採蜜の方法も違って、西洋ミツバチの巣箱は四角い木箱の中にいくつかの板状の段を作り、そこにたまった蜜を遠心分離機にかけて蜜を採る。日本ミツバチは木の穴に巣を作ることが多いので、それを摸した天然木をくり抜いた巣箱を作り分蜂した蜂が入るのを待ち、その中にできた不定形の巣を取り出して崩し、布や紙などでろ過して蜜を採る。西洋ミツバチは攻撃性があるので、採蜜の時は防護服を着て身を守るが、日本ミツバチはおとなしいので、採蜜の作業を傍で見ていても刺されることはない。以前、明さんの採蜜作業を見せてもらった時も、蜂は「ナンダナンダ、コマッタコマッタ」と回りを飛んでいるだけだった◆わざわざ木曾まで足を運ぶことにした理由は、明さんに会って話を聞きたいからに他ならない。木曽町三岳の尾尻平(おしっぺい)という集落で生まれ、80歳になる今もずっと尾尻平で暮らす明さんの話は、山暮らしの蘊蓄に満ちていていくら聞いていても飽きない。尾尻平は木曾川から御嶽山に向かう谷に入り、東大の天文台に向かう道からまた東に細い山道を登ったところにある。蜂蜜は早くほしいけれど、その話を聞く時間は何にも勝る貴重な時間なのだ。新年の営業が始まって最初の月曜に、ほかの予定を放り投げて木曾へと出かけた◆尾尻平に着くと、明さんは息子さんとふたりで木の皮を剥いていた。何を作るんですか?と聞くと、「車庫を拵えようと思って」ということだった。「木はいっくらだってあるから、自分で材を伐ってきて組むんだ」。ここで暮らしていくためには何だって自分でできなくてはならないのだ。というより、ここで暮らしていたら何だって自分でできるようになってしまうのだ。「そりゃあ、いろいろやったさ。カスミ網で罰金採られたこともある」戦後間もないころは食糧難もあって、山で捕ったツグミなどの野鳥がよく売れたのだそうだ。やがてカスミ網は禁止になっても生活のために続けていたが、時々手入れがあって罰金をとられたそうだ。「あの頃は小鳥がたくさんいたけど、今は減ったよ。ほんとに少なくなった」。それは私も実感していることで、かつては初夏の山に登ってテントで目を覚ますと、ものすごい鳥の大合唱か聞けたものだったけれど、最近はちらりほらりとしか鳥の声が聞こえない。少なくなったと感じていたが、山で80年暮らしている人が言うのだから、それはかなり深刻なのだ◆拡大造林で山仕事が多かった時代は、山仕事で生計を立てていたそうだ。「畑も田んぼもやるけど、山仕事に出なきゃなんなくて、ずっとかかりっきりになれないから良いものはできなかったな」。木曽は林業の村だったから、農業よりも林業の方が稼ぎになったのだ。それでも自分で食べるものは自分で作りたい。先祖代々の田んぼがあるけれど、水は冷たいから田んぼの半分は実が入らなかったそうだ。今は細いながらも道路ができて車で上ってくることができるようになったが、昔はどこに行くにも歩くしかなかった。「上松まで焼いた炭を担いで下りて、帰りにいろいろ買って担いで帰ってきたもんよ」。今は荒れてしまったが、そこに住んでいる人が使ってきた道は四方八方に繋がっているのだ◆「学校だって歩いていったもんだけど、今はタクシーで送り迎えになった。途中で降ろしてくれって言っても、絶対に降ろしてくれないってさ」。そりゃあ、熊がウロウロしているのが窓から見えるようなところなのだから、途中で子供を降ろして何かあったら大変なことになる。6年前に初めて伺った時は、明さんは半年ほど前に熊と取っ組み合いになって大怪我をしたばかりだった。家から見える栗の木の上には、熊が登って餌を食べたり昼寝をした跡にできる熊棚がある。「食べものがなくてあいつらも必死だよ。昔とは山がすっかり変わっちまったで」という明さんの言い方には、どこか熊は敵ではなくて仲間だという親近感があった。そんなところで蜂が集めてきた蜜を絞り瓶に詰めた「木曾の和蜜」。それは山のエッセンスがぎっしり詰まった宝物ように思えるのだった。
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2016年01月24日

週刊CAMBIO NO.1159

子どもと一緒に味噌仕込み会 27(水)と2/24(水)
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味噌仕込み会、立て続けに参加のお申込みがあって、だいぶ席が埋まりました。来週25日(水)開催は残り3名様となりました。19日現在、まだお受けできますので、是非ご検討ください。
CAMBIOがお薦めしているのは、小さなお子さんと一緒の味噌づくり体験。豆をつぶしたり丸めたりするのは粘土遊びの感覚で楽しめますし、それがやがておいしい味噌になる、という驚きを子供たちに感じてほしいのです。味噌を仕込んでみたいけど子供が小さくて離れられないから・・・、という方にこそお薦め。子供といっても、赤ちゃんから5歳児までいます。今回は3か月の赤ちゃんを連れて参加される方も。まだ首も据わらない赤ちゃんにはベッドになるワゴンを用意して、傍であやしながら進めていただきます。参加される方みんなで子供たちを見守りながら、美味しい味噌を仕込みましょう。お昼には美味しい煮込みうどん付。

★喜多屋の味噌仕込み会+味噌煮込みうどん  
1/27(水)10:00〜13:00
2/24(水)10:00〜13:00

定員:各回10名さま
参加費:4500円(税別)材料費、食事代込
各自味噌3.5s分を仕込みます。
持ち物:味噌を寝かせる容器(6リットル)、重石、落し蓋(お皿でも可)、髪をまとめるもの、うどん用食器。容器は漬物に使った経緯のないものをお持ち下さい。
講師:喜多屋醸造店 佐々木愛さん
会場:CAMBIO 2階 PLAZA
お申込みは電話やメールでも承りますが、参加費は前金となります。

乾きから肌を守るクリームとオイルのおススメです
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手荒れ季節の真っ盛りですね。レジでお代を頂戴するときに、痛々しい手をされている方が多くなりました。朝から晩まで水仕事が絶えない主婦は、空気が乾いて寒さで血行が悪くなる今時期は大変なのだ、とレジで手を拝見しながら感じています。もっと良いケアができれば…。
かく言う八百屋仕事も手荒れとの戦いがあり、かつては雑巾を絞るとあちこちでひび割れから血が滲み出したものでした。そこで毎晩寝る前にハンドクリームでケアするようになり、このクリームやオイルたちの良さを実感するようになりました。
ハンドクリーム(720円)は少量でよく伸び、無香料なのでどんな場面でも使えます。アルガンオイル(30ml 2297円)は浸み込みの早さが抜群なので、塗ってすぐに車をハンドルを握ってもベタベタなんてしない。子供たちの肌にはふんわりとラベンダーの香りがするボディクリーム(1300円)がオススメ。

節分のお豆は投げるだけじゃもったいない おいしいんだから
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さて、次は節分ですね。恵方巻?なんですか、それ。節分ってのはお豆を食べる日ですよ。あれっ、違ったっけ? 鬼に豆を投げて、床に転がったお豆を拾って食べる日でしょ。子供達が小さい頃はそうだったけどなぁ。思いっきり投げる子がいれば、拾って食べる方が忙しい子がいたりして。
お菓子といえば油と塩や砂糖がたっぷりのものが多い時代に、節分の豆ほど素朴なお菓子はないでしょうね。大豆を炒っただけ。塩さえ使わないんだから。実はすでに女性の間ではローカロリーのお菓子として人気が上がりつつあって、写真右下のさといらず煎り豆(250円)は、通年でよく売れるお豆なんです。ちょっとお腹が空いたときに、ポリポリするとか。昨年欠品が続いたときはずいぶん叱られました。福豆(160円)は節分限定品。
節分の話に戻ると、お豆でもうひとつ人気なのが千葉の落花生(925円)。中国産に比べるとちょっと高いけど、やはり本場の落花生はひと味違うのです。拾って食べても安心だし。テトラパック入り福豆(245円)も拾って食べることに抵抗がある方にはおススメです。

ロースターの個性が光る Molino Coffee 
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Molino coffeeの棚に、フリペに掲載されたロースターの写真を飾ってみました。ぐっとコーヒーとロースターの距離が近くなったように思えることでしょう。実際にコーヒーは豆の産地やグレードだけでなく、豆の選別や焼き方、焼き具合によって大きな差が出てきます。同じロットの豆でも焼き具合が少し変わるだけで、香りがずいぶん変わってしまいますから。それだけコーヒーはロースターの個性が現れやすいので、こんな人が焼いてますというアピールは、飲む人にリアリティを感じさせてくれます。
今回は、コロンビアのカップオブエクセレンスで入賞したコーヒーを入れてみました。試飲した時のひと口目のバランスの良さ、で決め! 価格もお手頃なのでオススメです。200g1400円


研ぎ玄のコラム 切れてこそ NO.355 「キレイ」でこそ (15−3)
 今年も「雪の神様」が忘れずにやってきたので、除雪時に自動車の排気ガスを吸わされている。道路から5メートルも入れば殆ど臭いを感じない程に濃度は低くなるけれど、それだって風向きしだいだ。動植物や国民の健康よりも「経済」優先のこの国だから、多少の事は我慢しなければならないのだろうけれど、道路わきの雪が緩み始めると盛大に撥ねを上げながら通り過ぎる「ふとどきな車」も多く、油断はならない。撥ねや排気から守られた車内にいれば、ついつい車外にいる人の事まで思いを巡らすこともないけれど、運転者が少数派であることを忘れないようにしたいものだ。
 駐車スペースで「前向き駐車」という注意書きを目にする機会が多い。植物の保護を目的としたり、近隣からの苦情に起因するのだろうけれど、駐車をする側としてはあまり「嬉しくない」表示だ。けれど、植物に悪影響を与えるほどの排気が、家に向けて排出されるのは「排気嫌い(だけではなく)」にとって、気持ちの良いものではない。と、理解している人は多少出庫の際に面倒でも素直に頭から突っ込み「たかが排気ごときで、偉そうなことを」という向きや、表示に気が付かない人は指示に従わない。まあ「駐車は頭から」と決めている方も少なからず見うけられるけれど・・・。どちらにしても車両を運転するからには「こちら側」の都合を最優先しがちだけれど、ほんの少しの「想像力」と「思いやり」更には「懐疑心」を備えておけば、運転の仕方は劇的に変わる。そんな簡単なことすら「歩行者」の立場を捨て去ってしまうとキレイさっぱり忘れてしまう。だからこそ健康面のみならず「歩く」ことは重要なのだ。歩行者の立場から、車両の傍若無人ぶりを体験する人が増えると良いですね。

CAMBIO店主のコラム 雑言 NO.1159
今週は木曾の山暮らしの話を書こうと思ったのだけれど、アタマを違うことで占められてしまったので来週に順延◆我が家では朝っぱらからTVをつけるという習慣がないし、車で移動する時間は思索の時間にあてているのでラジオを聞くこともない。だから、夜中に大きな事件が起きたりしても、店に着いてPCを開くまでは知らないということがよくある。ニューヨークでテロが起きたときもかなり陽が高く上るまで知らずにいた、というのは我が家でよく出てくる語り草だ。先の金曜日も久々にそんなことがあった。軽井沢のバス事故など昼頃まで何も知らなかった。そんな事故のことを早く知ったからとて何も関係はないのだけれど、今回はじわじわと他人事ではないリアルな感情が沸き上がってきてアタマに広がってしまったのだ◆事故で亡くなった人たちは、我が家の末娘と同じ年頃だ。末娘も暮れにはサークルの仲間たちとバスでスキーツアーに行ったばかり。だから、遺族となった親御さんたちは自分たちと同じ年頃で、同じように息子や娘たちの現状に心を砕き、先行きを考えていたに違いない。そこに降って沸いたような信じられない出来事が起きて、何もかもが悪い夢の中にいるような心境であることがよく理解できてしまう。夢であるのなら早く覚めてほしいが、現実はどんどん悪いことばかりが目の前に現れてくる。認めたくない事実が目の前に広がる◆そんな現場が想像できてしまうのは、かつて自分たちが学生だった頃に、山の遭難で亡くなった仲間が何人もいたために、その現実にもだえ苦しむ親御さんの姿を見てきたことがあるのだろう。山の遭難はすべてが自己責任ではあるけれど、遭難については当事者でなく、息子が死んでしまったことだけに当事者として向き合わざるを得ない親御さんにとっては、不条理というほかはない厳しい現実なのだ。その現実に向き合うことになった人たちの悲しむ姿が目に焼き付いていて、自分がその立場になった時を仮定してしまい、どうも他人事としては考えられないのだった◆今思えば、遭難で亡くなった仲間の親御さんはどなたも立派な対処をされていた。冬の北岳から滑落した人のお父さんは、スーパー林道を両俣から広河原まで延々と遺体を担いできた私たちに向かって頭を下げ、「みなさん、ありがとう!」と声を振り絞った。未熟な大学1年生だった私は感動して涙が出そうになった。ふだんは親が自分のことを心配していることなど爪の先ほどにも考えたことはなかったが、親とはいざというときに大変なのだと気が付いた。なぜかその時に、自分の親がこの立場になった時にこの人のような立派な対応ができるのだろうか、と要らぬ心配も湧いてきた◆その翌年になって、未熟な私は技術より体力を認められてアラスカ遠征に行くことになり、隊長が直々に我が家にお越しになって「いざという時の対処は隊長にすべてを委ねることに同意する」という一筆を書かされた。その時のわが両親の気持ちたるや如何ばかりであったか想像に難くない。それから40年が経ち、自分が親の立場になり、わが息子たちはどちらもそんな一筆を書かせるようなことはしなかった。娘が一人でヨーロッパを旅して歩いたが、それほど心配が要ることもなかった。自分が旅に出たときのことを思えば、本人は楽しんでいる最中であることは容易に想像がつく。事故が起きる可能性はどうやっても排除できないのだから、もう考えても仕方がないのだ。考えたって何もできないことは考えない方が良い。習い性で考えてしまう人はいるそうだが、幸い我が家は二人ともノーテンキが売りだ。そして災いが来るときは突然やってくる◆そんな経験から、バス事故で亡くなった人たちの親御さんの今が結構リアルに想像できる。大変な悲しみと苦しみに喘いでいる人が13組もある。なんてことだろう。明日は我が身かもしれないと思うのだが未然に防ぐ手などないのだから、息子や娘たちには好きにやらせておくしかない。その上で何か起きたらかつて見た親御さんたちのように、しっかりとした態度で臨まなくてはならない。
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2016年01月17日

週刊CAMBIO NO.1158

木曾の和蜜 5年ぶりの登場 420g 4500円
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御嶽山の麓、木曾町。80歳になる今も生まれ育った山間の集落、旧三岳村尾尻平(おしっぺい)で暮らす浅村明さんから、久々に日本ミツバチの蜜をいただいてきました。こってりとして濃厚な和蜜。蜂の蜜源になるよう2反歩の畑に赤そばの種を播き、その花の蜜が多く含まれているため、ポリフェノールが多く含まれているのが特徴。だから色が濃いんです。明さんの隣に住む工芸作家の真美さんが、近くまで届けてくれるということだったのですが、やっぱり明さんに会いたくて尾尻平(おしっぺい)まで飛んで行きました。
振り返ってみたら6年ぶりですね。蜂のために赤そばを育てて蜜源にした、色も味も濃いニホンミツバチの和蜜をいただくのは。6年前の秋に蜜を搾るのを見せてもらった頃から、明さんが何か巣の様子がおかしいと言って蜜の量が減り始め、やがて蜂も死んでしまうという事態に。
ところが嬉しいことに、今年から新たな蜂が巣にやってきてまた蜜が採れるようになったというのです。まずはしばらくお会いできなかった生粋の山びとである明さんに会って、最近の山暮らしの様子を聞き、蜂たちにもご挨拶をして蜜をいただいてきました。
明さんから聞いた山の話は、やっぱり面白いのでまた別の機会にじっくりと書くことにし、まずは木曽の山奥で採れた赤そばをを蜜源にした味の濃い和蜜が6年ぶりにやってきた、というお知らせでした。420g 4500円。

ご要望にお応えしてPOCOの抹茶シュトーレンミニ 800円
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クリスマスで大好評だったPOCOの和シュトーレン。新年になって新たな抹茶バージョンができました。お客様からもキョーレツなリクエストがあり、お応えして復活。パウダーシュガーの抹茶色がきれいです。生地にもたっぷり練り込んだので、切り口も抹茶色。そして和の素材として小豆の代わりに黒豆を使ってます。そのお味は洋をベースにして和を生かした和風洋菓子。大きさはちょっと小ぶりでおひとつ800円。1月の限定品です。

spectator 35号 特集:発酵のひみつ 952円
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「spectator」の最新刊35号の特集は「発酵のひみつ」。ヒッピームーブメントの香りと、アウトドア志向をベースにしたこの雑誌としては、ちょっと異色な特集。味噌や酒の伝統レシピ集的特集とはまた違って、ちょっとサブカルチック。発酵そのものだけでなく、発酵にかかわる人が醸し出す考え方の発酵プロセスにも焦点を当てた、いかにも「spectator」らしい切り口。952円。

お子様連れでも歓迎です!
喜多屋の麹で仕込む味噌仕込み会 味噌煮込みうどん付

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第1回 1/27(水)10:00〜13:00・・・すでに半分以上の席が埋まりました。お早めにどうぞ。
第2回 2/24(水)10:00〜13:00・・・まだ余裕があります。」
すでにお申込みいただいた方が、ほとんど前回の参加者の方々でした。お聞きするとみなさんが「出来上がった味噌がすっごくおいしかったので、今年もぜひ仕込みたい」ということでした。うれしいですね。今年も美味しい味噌をみんなで一緒に仕込みましょう。
地元岡谷の老舗味噌蔵「喜多屋醸造店」の佐々木愛さんを講師に迎え、喜多屋さんで安曇野の有機れんげ米を使って特別に仕込んだ麹で、青森県産の有機大豆を味噌に仕込みます。味噌ソムリエでもある佐々木さんから味噌についてのいろいろな話を聞きながら、楽しく豆をつぶして美味しい味噌を仕込みましょう。お昼には喜多屋さんの味噌を使って、具だくさんの味噌煮込みうどんを作って食べます。味噌は大豆1s分、仕上がりで約3.5s分をお持ち帰りいただきます。

各回とも 定員:10名さま
参加費:4500円(税別)材料費、食事代込
持ち物:味噌を寝かせる容器(6リットル)、重石、落し蓋(お皿でも可)、髪をまとめるもの、食器
講師:喜多屋醸造店 佐々木愛さん
会場:CAMBIO 2階 PLAZA
お申込みは電話やメールでも承りますが、参加費は前金となります。
★お子様連れでも歓迎です。みんなで一緒に楽しく味噌を仕込みましょう。

研ぎ玄のコラム 切れてこそ NO. 354 「キレイ」でこそ (15−2)
 高校生の頃、仲間内でディーゼル車の排ガスについて話題になった。誰もが吸い込みたくないと言っていた中「バスの排ガスが好きで、嗅ぎまわっていた同級生がいた」と言う話を聞かされたことがある。世の中には変わった奴もいるから「それも有りかな」と納得はしたものの「白血病で死んだけどね」という結末は、実に衝撃的だった。以来、強烈な排ガスに遭遇する度に、呼吸を絞り込む癖が付いてしまった。
 今年は「暖冬予報」の割にまだ降雪が無いので、除雪作業が無くて助かっている。と言っても「雪かき」が嫌いな訳では無い。普段から「運動不足」を実感している身としては、普段使わない筋肉を使うのは寧ろ「快感」なのだ。問題は除雪中に吸い込まされる「排気」だ。通常、岡谷の空気はまあまあキレイだから脈拍数を上げ、呼吸数を増やしても「気分が悪くなる」ことは無い。けれど雪を寄せる都合上、交差点間際まで雪を押し込むタイミングと発進時の排気が重なると「呼吸困難」になるので走行車両の把握は欠かせない。ガソリン・ディーゼルを問わずアクセルを踏み込んだ時の排気は特に汚い。その点モーターで発進する車が増えたのは喜ばしいけれど、アイドリングやエアコン使用で、停止時にエンジンを切らない人はまだ多い。最近は余り聞かなくなったけれど「排ガスを限られた空間に放出した挙句、命を落としてしまう(故意にする人もいるけれど・・・)」なんて事も有る位、有毒なものなのです。排ガスの発がん性や温暖化ガスがどうのという前に、物を燃やせば必ず有害な物は放出されてしまう事を知るべきだ。その上で、燃やすものは出来る限り少なくし、それでも燃やさなければならない時には、排ガスを浄化して大気中に放出すべきだろう。

CAMBIO店主のコラム 雑言 NO.1158
今年も正月は関西で過ごし、そのうち2日ほどは京都で遊んだ。夏の休みは毎年あちこちを走り回るツアーにするが、冬の休みは一カ所に腰を据えてじっくり街を見ることが多い。じっくり見て歩くためには見どころが集積している必要があるが、京都に限っては何日費やしてもまだ行ってみたところが湧いてくるほど、見どころに不自由しない。京都といえばお寺や歴史名所めぐりが多くなるが、飽きてきたらフツーの街中を路地から路地へと歩いてみるのも良い。京都ならではの街の造りがあり、わずか二間ばかりの間口の家がずらりと並んでいたり、結構見どころがあるものなのだ。ただし、それを面白がる素地がない人と一緒に巡ると、ただひたすらに顰蹙を買うことになる◆われらツガイは、知らないところや自分たちとは違う暮らしの一端を見て歩くことが好きなので、よく知らない街中をうろつくことがある。今回も京都の西陣あたりの街中をひたすらうろつき回って、町屋が並ぶ路地を通り抜けたり、西陣の旦那衆が闊歩する小路を歩いてみたり、よくこんな狭いところに家を建てたもんだと感心したりする時間を過ごした。有名観光地を訪ねる時間も良いが、こんなフツーの街かどで見た風景がのちのち強い印象として残っていたりするから不思議なのだ◆昨年は、長年温めていたアイデアがひょんなきっかけで実現したので、今年はそれをもう少し進化させてCAMBIOのイメージづくりを進めてみようか、と思っている。それは、CAMBIOという店が目指していくことを表すキャッチーなフレーズを決め、全体のコンセプトをうまくイメージできるデザインにまとめる、ということ。ずっと考え続けてきたものの、なかなか実現できなかったのだが、車を買い替えた際に店名を入れたステッカーを作る必要が生じ、それをきっかけにして一気にできてしまった。何かが進む時というのは意外とこんなものなのだな◆それがうまく進んだ理由は、デザイナーの存在が大きかった。「こんなものを作りたい」とアバウトなイメージとコピーを伝えた後で、出てきた提案の内容が「おっ、いいねいいね」と思わずもう一歩乗り出すものだった。自分でイメージを持っていても、それを具体化するすべはない。それをすくい取って「こんな感じ?」と進めてくれる相手がいたことで、コンセプトとイメージはどんどん具象化していった。そして出来上がったのが写真のステッカー。これを基本形にして今年はあれこれとバリエーションを作り、CAMBIOのオリジナルデザインとして利用していこうと思っている。デザインは古本市の出店者でありデザイン担当でもある「アトリエLIM」の土田智さん。ちなみに店のロゴは開店時に自分でデザインしたもの◆いままで難儀していたのはコピーの内容だった。いろいろな関連する単語を並べてみても、いまひとつしっくりこない。オーガニックだのエコロジーだのコテコテに手垢がついたものは使いたくなかったし、もうそれらの括りに収まる必要はないと思っていた。店のスタイルや扱う品目のカテゴリーをコピーとして前に出すのは、わかりやすい一方で底が浅くなる恐れがあった。そこで、自分がなぜこの信州までやってきてこんな店をやりたいと思ったか、という思いっきり根源的な欲求を言葉にしてみることにした。それは、都会で育ちながら常に自然のある場所を探して遊んできた自分が今も常に追い求めていることであり、それを実現させたいために働いているという紛れもなく毎日追い求めていること。そしてコピーは練りに練った末、こうなった。「live with nature」◆今年からこのコピーを看板などに使ってアピールしていきます。この基本デザインをあしらった様々なグッズを作ってみようかとも思っています。とりあえず、昨年作ったこのステッカーをご希望の方に差し上げます。いかがでしょう?
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